鬼滅の刃7巻(Vol.7)

【鬼滅で日本語学習】「赤」と「赫」/「煉獄」7巻 54話

【鬼滅の刃】「赤」と「赫」/「煉獄」の漢字

マンガ7巻の中で、煉獄れんごくさんが「この煉獄のあか炎刀えんとうがお前をほねまで焼きくす!!」と言っています。「」という漢字は知っていますが、「」と「」の違いはなんですか。

」と「」のちがいを、分かりやすく説明できますか?「煉獄」の意味はなんでしょう?

「赤」と「赫」

」は「あか」と読み、「red」のことです。これは初級漢字なので、知っている人が多いでしょう。

意味:「火のえる赤い色。」
引用:学研漢和大辞典

「赤」で始まる言葉(慣用句かんようく)もたくさんあります。

赤くなる 恥ずかしくて、顔を赤らめる
赤の他人たにん 全く無関係な人   赤の=まったくの
赤を入れる 原稿などに赤字を入れて正しくする
うそ まったくの嘘
しゅまじわれば赤くなる 朱色を交ぜれば赤色になるように、付き合う人によって感化される

 

」も「あか」と読みます。

意味:燃え上がる火のように真っ赤なさま。いきおいいがさかんなさま。
引用:学研漢和大辞典

鬼殺隊きさつたいに入ると、日輪刀にちりんとうという刀をもらいます。

刀は呼吸こきゅうによって、色分けされてます。

煉獄れんごくさんは炎柱えんばしらなので、刀は赤色です。ちなみに、炭治郎たんじろうは黒色です。

煉獄さんが呼吸を使う時、刀からほとばしるほのおが見えそうですよね。

刀は、ただの赤色ではなく、めらめらとえるほのおのように、く、はげしい赤色を表現したくて、「赫」の漢字を使ったのでしょう。

実は、この「赫」という漢字は、「鬼滅の刃」では、重要なキーワードです。

えるやいばす「赫刀」・・これは、「かくとう」と読みます。

(一部のネット記事では、「しゃくとう」と記述しているものもありませすが、それは間違いでしょう。「赤」には「シャク」という音読みはありますが、「赫」には「シャク」という音読みはなく、「カク」しかありませんので。)

上弦じょうげんおにや最強の鬼である無惨むざんたおすためには、日輪刀にちりんとうやいばが赤く変わる「赫刀かくとう」が必要だからです。

炭治郎の黒い刀が、「赫刀かくとう」に変わる瞬間しゅんかんは、13かんの113話で見られます。

また、伊之助いのすけ刀身とうしんを赤くしてみたいと言っている場面がありますね。

 

おれもアレやりてえ あかくするやつ‼」

出典:吾峠呼世晴(2020年)『鬼滅の刃22巻』株式会社集英社(191話)

 

さて、7巻、8巻ではメインで大活躍だいかつやくする煉獄さんですが、皆さん、「煉獄れんごく」という漢字の意味を知っていますか。

「煉獄」の意味

煉獄」は「れんごく」と読みます。

意味:カトリック教で、死者が天国に入る前に、そのれいが火によってつみ浄化じょうかされるとしんじられている場所。

天国と地獄じごくとの間。

引用:広辞苑

要するに、悪いことをしたカトリック教徒は、死後、つみつぐないをする場所である煉獄で、火によって罪を浄化じょうかした・・ということでしょう。

煉獄さんの炎刀えんとうで、つみおかした鬼達はめっされ、同時に、鬼達のつみ浄化じょうかされたのかもしれません。

この煉獄のあか炎刀えんとうがお前をほねまで焼きくす!!

アニメでは、煉獄さんの刀が赤々と輝いていましたね。これは、「赤」では足りなくて、

やはり「赫き」と表現することで、いっそう、迫力はくりょくが増すのでしょう。

この言葉には、実は、深い意味があるのかもしれませんね・・

ここで、煉獄さんの難しいせりふを取り上げて、漢字を説明します。

無限列車内むげんれっしゃないでの場面(7巻第54話)です。

 

車掌しゃしょうさん!危険きけんだからがってくれ!」

火急かきゅうのことゆえ 帯刀たいとう不問ふもんにしていただきたい!」

・・・
「その巨躯きょくを‼かくしていたのは血鬼術けっきじゅつか」

・・・

つみなき人きばこうものならば」

「この煉獄の赫き炎刀えんとうがお前をほねまで焼きくす!!」

出典:吾峠呼世晴(2017年)『鬼滅の刃7巻』株式会社集英社(54話)

 

 

火急かきゅう 非常ひじょうに急なこと、火が燃え広がるように急なこと
帯刀たいとう 刀をこしにさすこと(刀を身につける) 帯=身につけること
ゆえ ~だから(理由を表す)
不問ふもん わないこと、問題にしないこと
巨躯きょく 大きな体  巨=大きい 躯=体
つみなき人 つみのない人
きば 相手に敵意てきいや怒りを持つ(動物などがきばき出すことから)

【鬼滅の刃】まとめ:「赤」「赫」の違い/「煉獄」の意味

「鬼滅の刃」では、「赫」という字は大事な漢字であることが分かりました。

「赤」+「赤」=「赫」→ 燃えるあがる火のように真っ赤まっかなさま

赤色以上の色合い、赤々とかがやく様子を出すときに使えますね。

まさに、「赫刀かくとう」がそれです。

ちなみに、煉獄さんの場合、刀があかいだけで、「赫刀かくとう」ではありません。

赫刀かくとう」に変わったのは、以下の7人だけです。

継国縁壱つぎくによりいち
竈門炭治郎かまどたんじろう
時透無一郎ときとうむいちろう
悲鳴嶼行冥ひめじまぎょうめい
不死川実弥しなずがわさねみ
伊黒小芭内いぐろおばない
冨岡義勇とみおかぎゆう

煉獄さんも、生きていれば、きっと「赫刀かくとう」に変わったことでしょう・・

この「赫」の漢字は、「呪術廻戦じゅじゅつかいせん」でも、『術式反転「赫」』などで、出てきます。

小説やマンガでは、細かい描写びょうしゃをするために、微妙びみょうなニュアンスの違いを漢字で表現できるわけです。あらためて、すごいですね。

 

「赫」の漢字はパーツとしても使われているので、一つ紹介します。

(※ここで言うパーツとは部首ぶしゅではありません。漢字を構成こうせいする要素ようそのことです。)

「口」+「赤」+「赤」=「かく→ 燃える火のように真っ赤になっておこる・おどす

威嚇いかくする】(力をしめして)相手をおどすこと「刀を抜いて敵を━する」

(参考:明鏡国語辞典)

 

煉獄さんの名前には、「天国と地獄じごくの間の場所で、火によってつみ浄化じょうかするところ・・」という意味があることが分かりました。

それぞれに事情があって鬼になってしまったかわいそうな鬼達・・

煉獄さんの炎刀ですくわれたのでしょうか・・・そう願います・・

煉獄さんのあか炎刀えんとう、燃える勇姿ゆうしがやっと再び見られます。劇場版「鬼滅の刃」無限列車編を見て、また、涙涙となりそうです・・

赤【音読み】セキシャク 【訓読み】あかあかい・あからむ

赫【音読み】カク【訓読み】あかい・かがやく・さか